CULTURING:国際的な協働における文化的リスキリングへの生成AIの活用

CULTURING:国際的な協働における文化的リスキリングへの生成AIの活用
作品情報
作品番号 024
作品タイトル CULTURING:国際的な協働における文化的リスキリングへの生成AIの活用
作品URL 動画:https://drive.google.com/file/d/1sOgVSizpbHiGHt4lSs3PjmvJQCoHxZoq/view?usp=drive_link
Figmaプロトタイプ:https://www.figma.com/proto/pif08dMnV6Q2zuso5BaZdF/CULTURING?page-id=56%3A2&node-id=87-2&starting-point-node-id=87%3A2&t=eFWqff9WpLt4qGH9-1
完成年月日 2024/09/23
作品の別コンテスト応募・受賞歴 なし
応募作品の概要 国際的な協働の際、文化の違いが生産性低下に繋がっているという課題がある。私達の提案する「CULTURING」では、これまで困難だった海外労働者への文化的なリスキリングを実現することで、この課題を解決する。「CULTURING」によって効率的な日本企業の労働文化の学習を可能にすることで、文化的なギャップの解消を目指す。
テーマへのアプローチ方法 「CULTURING」では、AIツールの中核としてClaudeを採用し、日本の労働文化に特化した知識データベースを構築する。この知識データベースに基づいて、生成AIによる教材および問題の作成をおこなう。教材による学習を終えた後、デジタルヒューマンによる会話形式の実習を提供することで、従来よりも実践的にオンライン環境で労働文化を学習することが可能となる。社内のリスキリングツールとのシームレスな統合を実現するため、ユーザーインターフェースは従業員が抵抗なく利用できるシンプルなデザインを採用し、webアプリケーションの形でサービスを構築する。さらに、企業やその部門固有の文化や規範を反映させるためのカスタマイズ機能を実装し、各組織の特性に合わせた学習体験を提供する。これらの機能により、AIを活用した文化的なリスキリングを推進し、国際的な協働における文化的障壁の克服と生産性向上を効果的に支援する。
デザインが生まれた理由/背景 近年、日本の深刻な人材不足を背景に、国際的な協働やオフショア開発の重要性が急速に高まっている。しかし、文化的な認識のずれが協働の障壁となり、生産性低下や働きづらさに繋がるという問題が生じている。私達はインドとのオフショア開発をおこなうIT系プロジェクトでの勤務経験から、この課題を身近に感じてきた。特に日本特有の労働文化や暗黙の了解が、海外の労働者には理解しづらく、スムーズな業務遂行を妨げている現状がある。従来の研修やマニュアルだけでは、これらの文化的ギャップを埋めるのに限界があり、最新の生成AI技術を活用し、実践的かつ効果的に文化的リスキリングを行うツールの必要性を強く感じた。これらのことから、「CULTURING」のアイデアが生まれた。「CULTURING」により、文化的障壁を克服し、多様なバックグラウンドを持つ人材が笑顔で協働できる環境の実現を目指す。
利用したAIツール・アプリケーション名 プロトタイプの画像の生成:Magic Media in Canva
自由記述欄 申請者らはインドとの協働をおこなう上で、文化的な認識の齟齬による課題をたびたび経験してきた。例えば、日本とインドはYes/Noと回答する上での文化の違いが顕著である。「この仕事を期限までに完了することは可能か」とインドの労働者に尋ねると「Yes」と返答があったが、実際には遂行が難しいケースが少なからず存在した。この問題を掘り下げると、日本においてこの場面での「Yes」は仕事の完了が可能であることを意味するが、インドではこの「Yes」は努力する意思の表明であり、仕事の完了を意味するものではなかった。こういった文化的な差異が積み重なり、日本とインドの労働者の両方が疲弊することは望ましいことではない。従来存在しなかった文化的なリスキリングを生成AIで可能にすることによって、インドのみならず、国際的な協働において各国の労働者が快く働くことのできる世界を作り上げていきたい。