Look at You - From Backstage
作品番号 | 023 |
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作品タイトル | Look at You - From Backstage |
作品URL | https://drive.google.com/drive/folders/1fhXL5bqMb-1Yg8yDunql-03VYUi4Fv1K?usp=sharing |
完成年月日 | 2024/10/29 |
作品の別コンテスト応募・受賞歴 | なし |
応募作品の概要 | 人は自分を笑顔にすることを忘れがちです。Look at Youは忙しない日常で笑っていない自分を自分が笑顔にする魔法のような鏡です。仕事の束の間に入ったトイレの個室で暗い顔をしていると、目の前の鏡に映る自分が動き出し、にらめっこを始めて心を解きほぐします。その笑顔で誰かの笑顔を創って欲しいという願いも託すアイデアです。 |
テーマへのアプローチ方法 | 笑顔にするべき対象を「自分」、すなわち「内発的な笑顔の創出」をテーマに掲げ、これを達成できる理想的なコミュニケーション・空間・媒体を設計しました。第一にコミュニケーションの要件として「非言語性:可能な限り簡単で」「即効性:可能な限りスピーディに」「確実性:真顔をトリガーとし、笑顔をゴールとすること」を規定し、これらを満たすコミュニケーションは「にらめっこ」だと考えました。次に空間の要件を「公共性:笑顔を忘れがちな忙しない時が流れる中」「私的性:自分と向き合える束の間を過ごす」「必然性:毎日必ず訪れる場所」と定め、最適な空間を「オフィストイレの個室」と考えました。そしてトイレの個室でにらめっこができ、体験のフック=少しの違和感を空間に生める媒体として「鏡」を導き出し、できたアイデアが「鏡の前で暗い顔をしていると鏡の中の自分が喋り出し、にらめっこを挑んでくる鏡:Look at You」です。 |
デザインが生まれた理由/背景 | 笑顔の創造というテーマに対して、当初は無意識に自分ではない誰かを笑顔にする方法を思案していました。しかしそんなバイアスの解消こそがアイデアで取り組むべき本質ではないかと考えました。つまり笑顔の創造が必要な人=笑顔にしてもらえていない人とは自分自身なのかもしれない、という問いがアイデアの原点です。人はコミュニケーションにおいて、相手の感情=表情を常に想像しているはずです。一方で自分の表情をリアルタイムに認識する機会はそうありません。ゆえに自分を笑顔にすることが蔑ろになり、結果ストレスが生じ、蓄積されるまで気づけず、時に人の笑顔まで奪ってしまう衝突を引き起こすのかもしれない。自分を笑顔にすることは、全てのコミュニケーションをより良い状態にし、誰かの笑顔を増やすことにも繋がるはずです。そこで自分を見つめる装置である鏡をハックし、鏡の中の自分が忘れていた笑顔を思い出させてくれる体験を形にしました。 |
利用したAIツール・アプリケーション名 | ・「鏡の中の自分」の制御:D-ID(Image to Videoの生成AI) ・トリガー(真顔)/ゴール(笑顔)判定の表情検出:Google Cloud Vision(画像認識AI) |
自由記述欄 | AIの発達はめざましく、人が生み出すモノとの差はなくなり追い越す日も遠くないことが想像に容易い時代になりました。良さげなモノで飽和した社会が訪れた時、人は何に心湧き笑顔になるのだろうかと思いを馳せずにはいられません。そんな期待であり畏怖でもある混沌とした思いの中で本テーマに対したところ、「ヒトらしさ」とは自分自身とよく向き合い、内発的なエネルギーを生み出すことに尽きるのではと考え至りました。「何が本物か」と翻弄されるのではなく、「自分は何に感動するのか」と自ら答えを見出したいものです。AIがどこまで人の心に接近できるか?という視点で始めた工作でしたが、たかがにらめっこで生まれた一瞬の笑顔でも少し生き方を変えられたり、誰かに良い影響を与えられたりする人の性にこそ希望を見出したいという願いをアイデアに込めました。ところでLook at Youは素敵だね!というスラングだそうです。素敵ですよね? |